[2000.05.10]
  誰か,奴を,捕まえろ!?


 ▼The Case For Microsoft(TIME.com)【英語】
  http://www.time.com/time/magazine/articles/0,3266,44557-1,00.html


 メリッサを作ったのはデビット・スミスではなく,ラブ・バグを作ったのはマニラのカップルではなく,真の犯人は,別にいる。無頼な自信は,その犯行の大胆さに通じるいるのか? 誰か,奴を,捕まえろ!?

 マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長が,タイム誌の5月15日号に寄稿している。その文章から。OSとアプリケーションの共同開発はイノベーションと未来を切り開いてきた。しかし,それが分割されてしまうと,例えばその双方を密接にして開発していかなくてはいけない新しいポータブルPCの開発が潰されてしまう。消費者の利害を考えると明らかに反対しなくてはいけない。また,ラブ・バグウイルスに対策を施したウインドウズとオフィスを消費者が得ることも,難しくなってしまうだろう。

 ここまで自信たっぷりに云われると,云いたかったことも忘れてしまうほど…,いや,もう一度,思い出そう。ラブ・バグ関連の記事でいちばん面白かったのは,ZDNetの「MicrosoftにI Love You」だ(記事)。いわく,「Outlookは,電子メールクライアントの形をしたセキュリティホールだ」。

 サーバー関連ではなく(いやそれも大きな問題だが)MSのPCに対する重大な過失は,今まではワード・エクセルのマクロ。そして現在がアウトルックだ。何年にも渡って野放しにし,多くのウイルスを排出したオフィスのマクロ機能は,オフィス2000で,やっと,やっと,本当にやっと手が付けられた。ゲイツはラブ・バグに対策を施すといっているが,上記記事中では,MSセキュリティ広報はMS独自で対応することはないという。これじゃ確信犯だよねぇ。


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